事務所からのお知らせの最近のブログ記事

 昨年6月に私の弁護士としての恩師である寺島勝洋先生が困難な14年の闘病生活の末、お亡くなりになりました。痛恨の極みであります。寺島勝洋先生は、昭和46年、甲府の地で現在の甲府合同法律事務所の前身である寺島法律事務所を開設しました。先生は、弁護士会活動として山梨県弁護士会会長を2回、日弁連副会長その他の役職を歴任されました。しかし先生にとっての誇りは、なによりも山梨という保守的な地域で労働者や社会的弱者の味方として一貫して闘い抜かれた事だと思います。私は昭和63年に寺島勝洋先生に招かれて、甲府合同法律事務所に就職し、独立するまで6年間、先生の下で駆け出しの弁護士でしたが勉強させていただきました。僅かな期間でしたが、先生の薫陶を受けたという経験は有形無形の宝です。私は寺島先生の思いや理想に近い事務所を作りたいと思って頑張っています。いろいろな面で優れた先生ですので、そのすばらしさは、言い尽くせません。しかし、ただ一言で言えと言われれば、私は迷わず「私心のない先生でした」と言います。寺島勝洋先生のご冥福を祈ります。

新年明けましておめでとうございます。

 昨年の12月16日に衆議院議員選挙が行われました。自民党の圧勝でした。しかし、争点の原発問題、消費税問題、TPP加盟問題はこれからが勝負です。今年は、参議院選挙があります。この参議院選挙で、我が国の当面の方向が決まります。国民の生活と健康を守るために原発をなくし、消費税を廃止させ、TPP参加は反対しましょう。なぜなら弁護士の業務を通じて、働く人たちの生活が苦しくなっていること、特に女性、子ども、老人、障害者などの社会的に弱い立場の人たちが悪政や不況の最大の被害者になっていると実感するからです。これらの人々が安心して生活できる社会を実現させることが今の日本に最も大切な課題だと思います。

これまでの人類の歴史を見れば、紆余曲折はあっても、必ず社会は発展し、人権や自由は徐々に拡大していきます。そしてその速度は、時代を経るごとに速くなっています。私たち法律家はそこに確信をもって社会的に弱い人々と一緒に闘い、権利と自由を勝ち取っていく重大な使命を持っています。

私どもの事務所では、弁護士・事務員一同、一致協力して、事務所の目的として掲げている以下のことを今年も忠実にまもり、頑張っていく所存ですので、よろしくお願いします。

1 依頼者の基本的人権を守り、社会正義の実現を目指す。

2 日本国憲法を擁護し、その完全な実現を目指す。

3 環境権その他の新しい人権の確立に努める。

 4 常に民衆や社会的弱者の立場に立ち、これらの人々の正当な利益を  守って、闘う。
2011年12月から甲斐の杜法律事務所で勤務している山際誠弁護士は、労力を惜しまず、積極的に事件に取り組んでくれています。初めての私選の難しい刑事事件で保釈を勝ち取り、先日は初めての国選被疑者事件で勾留決定に対する準抗告を申し立て、勾留を取消させて釈放を勝ち取りました。準抗告で勾留を取消させて釈放を勝ち取ることはめったにないことで、これを初めての申し立てで勝ち取ったことは評価に値します。山際誠弁護士の今後の活躍を甲斐の杜法律事務所としても期待しています。
甲斐の杜法律事務所では、暴力団員やその関係者の事件を受任しません。暴力団員の方にも人権はありますし、刑事手続きは守られなければなりません。ですから、弁護士が暴力団員の弁護をしても、問題はありません。しかし、私は、社会的に違法な団体を守ることには抵抗があります。それならもっと困っている人の救済に労力を使いたいという気持ちで、これらの団体や関係者の事件をお断りしています。もっとも、国選事件で、裁判所から依頼される事件は、受任することにしています。
平成23年12月21日から、甲斐の杜法律事務所に山際誠弁護士が勤務しています。山際誠弁護士は34歳で、新潟県出身で、京都の立命館大学を卒業後、司法試験の旧試験を合格した現行63期の弁護士です。山際誠弁護士は当事務所に入所してすでに3か月を経過しましたが、精力的に仕事をこなしてくれています。真面目な人柄で人権感覚にすぐれた弁護士ですので、甲斐の杜法律事務所としては、山際誠弁護士の法律家としての成長に期待しているところです。山際誠弁護士を迎え、これからますます、依頼者の皆さんの期待に応えられるような充実した体制を作るよう弁護士及び事務員一同努力していきます。