当事務所の長倉智弘弁護士が市民オンブズマンの活動をしている関係で、当事務所の3人の弁護士が他の法律事務所の弁護士と共同で、7人の市民の原告代理人として、山梨県知事を被告として県会議員のアメリカ及びエジプト・トルコ海外視察と韓国・屋久島への研修の旅費返還を求める裁判を行っていました。1審の甲府地裁では敗訴したのですが、東京高等裁判所では、原告の請求をそのまま認める完全勝訴判決を得ました。画期的な判決です。20日の山梨日日新聞にも1面トップで大きく取り上げられました。行政訴訟は住民が勝つのは難しいのでが、やりがいもあります。アメリカの連邦最高裁長官のロン・ロバーツの言葉を思い出しました。
ジョージ・ブッシュ大統領によって2005年に任命された,第17代の長官アメリカ合衆国連邦最高裁判所長官ジョン・ロバーツ(John Glover Roberts, Jr. 1955年1月27日生、就任時点で50歳であり,過去3番目に若い首席裁判官)が,最高裁長官に就任した際のインタビューの言葉「私が法律家としての活動で,一番感銘を受けたことは,弁護士としてアメリカ合衆国を被告とした訴訟の原告代理人を務めた時のことであった。アメリカは,その有する武力では世界中のいかなる国をも屈服させることができる国である。しかしながら,裁判所で,法を根拠として,論理を重ねることで,そのアメリカの立法上,行政上の過誤を追求すると,世界一の武力を誇る国が,単なる一私人に負けるのだ。」この言葉は法の支配が確立し,暴力で問題を解決することのない社会の大切さを述べたものです。