平成30年2月28日に東京高等裁判所で公務災害事件の判決があり、逆転勝訴判決を得ました。この事件は、小学校の先生が夏休み中の休日に行われた学区内の地域防災訓練に参加する途中、担任する児童の家によって、児童の忘れ物を届けるとともに、児童の様子を見るために児童宅に立ち寄った際に、児童宅の犬に咬まれる事故が、公務災害となるか争われたものです。公務災害保証基金は地域防災訓練への参加も、児童宅に寄った行為も公務ではなく、その際のけがは公務災害ではないとするものでしたので、この行政処分の取り消しを求めた裁判です。1審の甲府地裁では敗訴判決でしたが、2審の東京高裁では、逆転で勝利できました。学校の先生が地域と連携するために地域の防災訓練に参加することが公務と認められたこと、公務に参加するために途中で児童宅を訪問することが通勤の逸脱に当たらず、通勤災害に当たると認められたことは、大きな成果で先生方が安心して公務に専念できることになります。私と事務所の山際誠弁護士、昨年独立した長倉智弘弁護士と一緒に事件を担当しました。
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